2003年度公務員連絡会情報 52 2003年9月26日

公務員労働組合連絡会

政府が給与法改正法案閣議決定、国会提出−26日

 政府は、本日(26日)午前9時から開いた閣議で、給与法改正法案を閣議決定した。本日中に国会に提出される。
 この給与法改正法案は、16日の給与関係閣僚会議や閣議で本年の人事院勧告を勧告通り実施する方針を決定したことを受けて総務省人事・恩給局が作業を進めていたもの。全俸給表の俸給月額を引き下げることや諸手当の引き下げや制度見直し、期末手当の引き下げなどのほか、附則第5項で減額調整措置等が規定されている。減額調整措置は、勧告された方法通り、12月の期末手当の額から、官民比較対象となる給与費目に1.07を乗じた額に調整月数を乗じて得られた額と6月に支給された期末勤勉手当等に1.07を乗じて得られた額を合わせた額を減じて支給する制度調整方式となっている。
 本日国会に提出された法案は、衆参の総務委員会で審議されることとなるが、具体的な日程は、所信表明や代表質問、予算委員会等の後となることから、本日現在まだ固まっていない。政府は、解散が予定される来月10日までの成立をめざしている。公務員連絡会は、秋季闘争方針で確認したとおり、野党を通じて勧告の問題点等を審議の中で質していくこととしている。


<資料>

一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案要綱


第一 一般職の職員の給与に関する法律の一部改正
一 俸給表の改定
 全俸給表の全俸給月額を改定すること。(別表第一から別表第十まで関係)
二 諸手当の改定
1 初任給調整手当について、医療職俸給表(一)の適用を受ける医師及び歯科医師に対する支給月額の限度額を307,900円に引き下げるとともに、医療職俸給表(一)以外の俸給表の適用を受ける医師及び歯科医師のうち、医学又は歯学に関する専門的知識を必要とする官職を占める職員に対する支給月額の限度額を50,200円に引き下げること。(第十条の三関係)
2 扶養手当について、配偶者に係る支給月額を13,500円に引き下げること。(第十一条関係)
3 住居手当について、自宅に係る手当の支給要件を新築又は購入から五年間に限ること。(第十一条の九関係)
4 期末手当について、12月期の支給割合を100分の145(特定幹部職員にあっては、100分の125)に引き下げること。また、再任用職員の期末手当について、12月期の支給割合を100分の75(特定幹部職員にあっては、100分の65)に引き下げること。(法第一条の規定による改正後の第十九条の四関係)
5 期末特別手当について、12月期の支給割合を100分の160に引き下げること。また、再任用職員の期末特別手当について、12月期の支給割合を100分の85に引き下げること。(法第一条の規定による改正後の第十九条の八関係)
6 非常勤の委員、顧問、参与等に支給する手当について、その限度額を日額37,900円に引き下げること。(第二十二条関係)
7 調整手当について、職員がその在勤する地域を異にして異動した場合等における調整手当の支給要件を異動等の前の地域に6箇月を超えて在勤していた場合等に限るとともに、当該調整手当の支給期間を異動等の日から2年間に短縮し、さらに2年目については支給割合を異動等の前の8割に減じること。(第11条の7関係)
8 通勤手当について、交通機関等利用者に係る通勤手当を6箇月を超えない期間を単位として一括で支給することとし、1箇月当たりの当該通勤手当の全額支給の限度額を55,000円とするとともに、自動車等使用者に係る通勤手当の使用距離区分を4段階増設すること。また、通勤手当を支給される職員について、離職等の事由が生じた場合には、その後の期間を考慮して定める額を返納させるものとすること。(第十二条関係)
9 期末手当について、6月期の支給割合を100分の140(特定幹部職員にあっては、
100分の120)に引き下げ、12月期の支給割合を100分の160(特定幹部職員にあっては、100分の140)に引き上げること。また、再任用職員の期末手当について、6月期の支給割合を100分の75(特定幹部職員にあっては、100分の65)に引き下げ、12月期の支給割合を100分の85(特定幹部職員にあっては、100分の75)に引き上げること。(法第二条の規定による改正後の第十九条の四関係)
10 期末特別手当について、6月期の支給割合を100分の160に引き下げ、12月期の支給割合を100分の170に引き上げること。また、再任用職員の期末特別手当について、6月期の支給割合を100分の80に引き下げ、12月期の支給割合を100分の95に引き上げること。(法第二条の規定による改正後の第十九条の八関係)

第二 一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律の一部改正
一 全俸給表の全俸給月額を改定すること。(第六条第一項及び第二項関係)
二 期末手当について、12月期の支給割合を100分の160に引き下げること。(法第三条の規定による改正後の第七条第二項関係)
三 期末手当について、6月期の支給割合を100分の160に引き下げ、12月期の支給割合を100分の170に引き上げること。(法第四条の規定による改正後の第七条第二項関係)

第三 一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律の一部改正
一 特定任期付職員に適用する俸給表の全俸給月額を改定すること。(第七条第一項関係)
二 期末手当について、12月期の支給割合を100分の160に引き下げること。(法第五条の規定による改正後の第八条第二項関係)
三 期末手当について、6月期の支給割合を100分の160に引き下げ、12月期の支給割合を100分の170に引き下げること。(法第六条の規定による改正後の第八条第二項関係)

第四 その他
一 この法律は、公布の日の属する月の翌日の初日(公布の日が月の初日であるときは、その日)から施行すること。ただし、第一の二7から10まで、第二の三及び第三の三は、平成16年4月1日から施行すること。
二 その他この法律の施行に関し必要な経過措置等を定めること。

以上