2004年度公務労協情報 21 2004年3月8日

公務公共サービス労働組合協議会
 公務員労働組合連絡会

短時間勤務等で地公部会が総務省公務員課と交渉−3/8
−法案は3月9日閣議決定の予定−

 公務員連絡会地公部会は、3月8日、総務省公務員課と交渉を行い、多様な勤務形態の法制度化作業の進捗状況と内容、考え方について明らかにするよう求めた。
 この交渉には、公務員連絡会から岩本副事務局長ら各地公産別から幹事クラス委員が参加、総務省からは上田公務員課長、溝口課長補佐、太田課長補佐らが参加した。
 岩本副事務局長は、今日時点での検討作業の進捗状況、前回交渉を行った2月20日時点からの考え方の変化の有無などについて質問した。これについて、上田公務員課長は、「地方公務員方及び地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律の一部を改正する法律案の概要」(別紙)を提示しつつ、以下の通り説明した。
 交渉の概要は以下の通り。

【公務員課】今回法改正を予定しているのは、別紙の通り、「1.任用・勤務形態の多様化」、「2.計画的な人材の育成」、「3.人事行政運営における公正性・透明性の確保」、「4.人事委員会・公平委員会の機能充実」の4点である。
 「1.任用・勤務形態の多様化」のうち、「任期付採用の拡大」については、@一定期間内に業務終了が見込まれる場合、A一定の期間に限り、業務量増加が見込まれる場合に任期付採用を可能にすることを考えているが、これ以外にも、例えば、3年間で終了することが決まっている業務に、任期付採用制度で新しく採用した人ばかりを配置することが現実的でない場合に、その業務に、他職場から期限を区切って正規職員のキーパーソンを配置した場合にも、その正規職員の元の職場に代替として任期付職員を採用することができる。このような対応も考えている。また、「任期付短時間勤務職員」については、@一定期間内に業務終了が見込まれる場合、A一定の期間に限り、業務量増加が見込まれる場合に加えて、Bその業務が住民サービスを向上させる場合、C部分休業を取得した職員の休業時間を代替する場合を考えている。これらの職員の任期は、3年を限度とするが、特に必要と認める場合は、5年までとしたい。
 「修学部分休業」の対象となる「教育施設」は、大学を念頭においているが、場合によっては大学院、短大なども含まれる。休業時間は、1週間あたり20時間までとしたい。これは、常勤職員の半分以上は勤務しなければ理解が得られないと考えているためである。なお、休業した時間分の給与は減額する。「3.人事行政運営における公正性・透明性の確保」は、地方公共団体の長による人事行政運営、人事委員会・公平委員会の業務状況を住民に公表することで、第三者機関などの業務の状況を住民に理解してもらうことを趣旨としている。
 これらの内容を網羅した法案を明日(3月9日)閣議決定いただく予定となっている。
【地公部会】それぞれの改正の施行はどのように考えているのか。
【公務員課】「1.任用・勤務形態の多様化」は、公布の日から3ヵ月以内、「2.計画的な人材の育成」、「3.人事行政運営における公正性・透明性の確保」は、平成17年4月1日、「4.人事委員会・公平委員会の機能充実」のうち、「職員からの苦情処理」は、平成17年4月1日、「委員の兼職禁止の見直し」、「委員会の定足数の特例」は、法律公布日から、「公平委員会による競争試験等の実施」は、公布の日から3ヵ月以内と考えている。
【地公部会】「3.人事行政運営における公正性・透明性の確保」の人事行政運営を住民に公表する場合、公表する様式などを総務省が示すのか。
【公務員課】好ましい事例を紹介するようなことはあるかもしれないが、公表する様式の細部を通達で一律に示すようなことは考えていない。また、この公開の趣旨は、例えば、A職員の評価結果を公開するということではなく、例えば、どのような項目を評価の対象としているかという制度・手法の公開である。
【地公部会】「任期付短時間勤務職員」の勤務時間をどのように考えているのか。勤務時間の上限を示すのか。給与の扱いについて、法律に何か記述するのか。給与水準をどのように考えているのか。
【公務員課】「任期付短時間勤務職員」の勤務時間は、高齢再任用を参考に32時間までと考えており、その中の合理的な範囲で各自治体で決めていただきたい。また、給与の扱いについて、法律に新たに書き加えることはない。ただ、「修学部分休業」、「高齢部分休業」については、休業時間分の給料減額を記述する。
 「任期付短時間勤務職員」の給与水準は、すでに制度化されている任期付職員制度を参考とするのではなく、高齢再任用制度と非常勤職員の報酬が参考となる。担当する業務が様々なので、その都度、担当する業務から実質的に考えてもらうしかない。一般的な業務の場合は、高齢再任用より給与が高くなることはない。職務と責任に応じて定められるものである。
【地公部会】「修学部分休業」、「高齢部分休業」を取得した場合の、退職金の扱いは、どのように考えているのか。
【公務員課】その点については、休業した期間をどのように退職金に反映させるのか、考え方を整理して、通知を出したい。
【地公部会】東京都人事委員会は、高齢再任用職員の給与勧告を行っているが、このように勧告で水準を示すようなことはしないのか。
【公務員課】今の時点では必要ない。各自治体がこの制度を導入する際には、高齢再任用、非常勤職員の水準が参考となるのではないか。現在、非常勤職員については、それぞれの自治体が、業務の内容と責任から、民間の労働市場の相場と比較して給与水準を判断し、募集を行い、応募がある。給与水準は、法律で定めるのではなく、条例で定めてもらうことになる。
【地公部会】「任期付短時間勤務職員」の兼業についてはどのように考えているのか。
【公務員課】法律上は言及しない。しかし、今日では短時間勤務の方が、2つの仕事に従事しているケースも少なくない。そのため、具体的には、通知の中で整理したいが、本務に利害対立を及ぼさない、不正の懸念を生じさせることがなければ、認めてもいいのではないかと考えている。
【地公部会】今日は、現時点での考え方を聞かせていただいたが、われわれは、「任期付短時間勤務職員」の制度化にあたっては、今後も可能な限りの均等待遇を求めていく。また、非常勤職員の処遇改善が、引き続いての課題であることを意識し、検討を進めてほしい。
【公務員課】仕事に応じた処遇をすることが、職務給の原則である。非常勤職員については、様々な任用が存在して、整理する課題が、引き続き存在していることを認識している。

以上