2004年度公務労協情報 30 2004年4月23日
公務公共サービス労働組合協議会
 公務員労働組合連絡会

人事院と民調作業方針をめぐって交渉−4/23
−連年通り連休明けから民調実施、給与構造・所定内労働時間関係調査に特徴−

 人事院は、4月23日、本年の民調作業に関する方針が固まったとして、公務員連絡会・労働条件専門委員会にその骨格を提示した。人事院は例年5月連休明けから、夏の人勧にむけた基礎作業として民間給与実態調査を実施しているが、公務員連絡会はそれに先だって調査内容等に関わって交渉を進めてきたもの。

 冒頭、小林労働条件専門委員長から民調の基本事項について回答するよう求めたのに対し、宮本参事官は「民調作業についてはいろいろとご要望をいただいているが、基本的骨格は例年どおりである」として、次のとおり内容を明らかにした。
(1) 調査時期については、5月6日(木)〜6月15日(火)の41日間。調査対象事業所は、企業規模100人以上、事業所規模50人以上とする母集団37,000事業所から抽出した8,100事業所。調査実人員は、昨年の実績等を踏まえると約36万人と見込んでいる。
(2) 調査職種は77職種(うち初任給関係19職種)である(昨年は94職種)。
(3) 調査項目については、初任給調査、個人別給与調査、事業所単位の賞与等の支給状況や給与の総額、事業所における給与改定の状況、厳しい経営環境の下での民間の雇用調整等の状況などについては概ね従前どおりのものとなっている。このほか、例年同様、最近における民間賃金制度の動向を把握するための制度調査を行うこととしている。調査項目の概要は次のとおり。
@ 本年も引き続き厳しい春闘情勢であることを踏まえ、本年の給与改定を行ったかどうかの状況、昇給制度、賃金カットの状況などを詳細に調査する。
A 雇用調整の状況については、例年どおり調査する。
B 一時金については、民間企業における昨年8月から本年7月までの1年間(昨年は前年5月から当年4月まで)の支給水準を精確に把握するとともに、平成15年冬期賞与の配分の状況(一定率分、考課査定分)および考課査定分の反映状況(段階数等)について調査する。
C 家族手当については、昨年同様に支給状況に加え制度の見直し状況を調査するとともに住宅手当および単身赴任手当についても支給状況を調査する。
D 勤務時間制度等の状況についても調査する。

 これらの内容に対し、公務員連絡会側は@調査職種が昨年より17職種減ったのはどのような理由に基づくものか、A勤務時間制度についてはどのような調査内容となっているのか。超過勤務等についての調査は含まれているのか、B住宅手当についてはどのような調査内容となっているのか、C通勤手当についての調査は予定しているのか、D一時金の考課査定分の反映状況について段階数の調査を行うとしているがどのようなものか、について人事院側の考え方を質した。
 これに対し参事官は、次のとおり答えた。
@ 昨年より17職種減ったのは、技能・労務関係職種である行政職俸給表(二)対応関係職種。国公の適用者が減少し、これに相当する民間の人員数も減少傾向にあり、官民給与の精確な比較が困難となっていることから、電話交換手、運転手、守衛、用務員の代表職種についてのみ調査することとしたもの。
A 勤務時間制度については、所定内労働時間と休憩・休息時間制度についての調査を行う。超過勤務は調査項目は含まれていない。
B 住宅手当については借間・借家、持家に対する支給の有無と支給額、社宅の有無などについて調査することとしている。
C 通勤手当に関する調査は本年は実施しない。
D 一時金については、従来、管理職と非管理職とに分けて調査を行っていたが、本年は課長級と一般係員とに分けて、どのような違いがあるかを調査する。課長級と一般係員との制度の違いについては、給与費目、自動昇格・査定昇給なのかなどについて聞くこととしている。これは、昨年勧告の「給与構造の基本的見直し」で触れているが、成果・実績を重視して見直しが進められている民間賃金制度の動向を踏まえたものである。
E給与構造の見直しに関わっては、定期昇給、年俸制、昇格・昇給制度、一時金の考課査定や支給率の差、家族手当の見直し状況などについて、職務・職責という観点からの制度調査を行うこととしている。

 これらの回答に対し公務員連絡会側は、@連休明けに調査を実施すること自体はやむを得ないが、とくに制度調査の活用方法等についてわれわれと十分話し合うことA今後の官民比較作業に当たっては行政職(二)表の取り扱いを含めわれわれと十分交渉すること、等を求め民調作業に関わる交渉を終えた。

以上