2005年度公務労協情報 34 2005年6月20日
公務公共サービス労働組合協議会
 公務員労働組合連絡会

総務省に「骨太方針2005」の策定に関する申入れ実施−6/17
−給与の政治的取扱いに反対する職場決議中間集約し13,204枚提出−

 公務員連絡会は、6月17日午後3時30分から、総務省人事・恩給局との交渉を実施した。公務労協からは、書記長クラス交渉委員が臨み、人事・恩給局からは戸谷局長らが対応した。
 冒頭、山本事務局長は、申入書(資料参照)を手交しながら、「『経済財政運営と構造改革に関する基本方針2005』(以下「骨太方針2005」)の策定議論で、公務員の賃金、定員削減など総人件費の削減が大きな課題となっている。こうした重要な課題が、われわれの意見を一度も聞くことなく、一方的に政府方針として決められようとしている。そもそも公務員の賃金・労働条件決定は人事院勧告制度の下にあり、政府が給与水準や制度の見直し方向を枠付けることは、自らが労働基本権制約の代償機能を否定することになる。使用者としての政府として、どのような考えなのか、明確な見解を示してもらいたい」と述べ、今回の申入れ内容について、骨太方針2005の閣議決定前後に総務大臣が直接回答するよう要請した。
 これに対し戸谷局長は、総務大臣との交渉については「努力する」とし、次の通り、総務省の考え方を説明した。
@ 国家公務員の給与改定にあたっては、従来より労働基本権制約の代償措置の根幹をなす人事院勧告制度尊重の基本姿勢の下、総人件費抑制の観点も含めて国政全般との関連について検討し、対処してきているところである。経済財政諮問会議においては、公務員の総人件費削減についての議論が行われているが、その議論は、国家公務員の給与改定が専門・第三者機関である人事院からの勧告を踏まえて行う必要があることを前提としたものであると認識している。総務省としては、今後とも、人事院勧告制度尊重の基本姿勢の下、国政全般との関連を考慮しつつ、対処していきたい。
A 国家公務員給与については、公務員の使用者の立場である総務省において、「骨太方針2005」の前後を問わず、職員団体からの申入れの都度、ご意見・ご要望を伺ってきており、今後とも同様の方針の下に対応していきたい。 
B 「骨太方針2005」の策定手続きに関しては、内閣府の所管であるが、総務省としては、国家公務員の給与については、今後とも、労働基本権制約の代償措置である人事院勧告制度尊重の基本姿勢の下、職員団体の意見も十分伺いつつ、国政全般の観点から検討し、対処していきたい。

 人事局長が大臣交渉に努力するとの見解を示したことを受け、公務員連絡会側は「公務員の給与と定員削減は政治の道具とされている。正々堂々と国民本位の給与及び公共サービスの提供体制のあり方について議論できる条件整備が必要である。われわれとの十分な交渉・協議、合意のないまま、一方的に基本給の水準引下げを行うのであれば、労働基本権を確立し、団体交渉で決着を付けるべきだ。総務省においては、使用者の立場として適切に対応願いたい」と述べ、この日の申入れを終えた。


「公務員給与の政治的取扱いに反対する職場決議」中間集約し、13,204枚提出


 公務員連絡会は、この人勧期に取り組んできた「公務員給与を政治的に取扱うことに反対する職場決議」13,204件を中間集約(6月16日現在)し、17日の人事・恩給局長交渉の際に総務省に提出。趣旨を尊重し、公務員の使用者としての政府として基本姿勢を堅持して、毅然とした対応を進めるよう要請した。



2005年6月17日


総 務 大 臣
 麻 生 太 郎 殿

公務員労働組合連絡会
議 長 丸 山 建 藏




「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2005」の策定に関わる申入れ


 経済財政諮問会議(以下、「諮問会議」と略)は、6月末にも答申が予定される「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2005」(以下、「基本方針2005」と略)で、公務員の総人件費の削減を重要な政策の柱に据え、国家公務員の定員の純減目標の策定や国・地方を通じた公務員給与水準の見直し方針を打ち出すことを検討していると伝えられています。
 賃金・労働条件は本来労使交渉で決定するのが原則であり、労働基本権が制約されている公務員については、その代償機能としての人事院勧告に基づいて決定するのが現行のシステムです。政府や諮問会議が、当事者の意見を聞くこともなく、一方的に公務員給与のあり方を方向付け、水準を枠付けることは、人事院勧告制度を自ら否定することであり、現行法制下で許されることではありません。また、定員のあり方についても、まず、国・地方の行政の役割や、業務のあり方をどのようにしていくのかという議論が行われるべきであり、「純減目標の設定ありき」の方針設定は行うべきではありません。
 以上のことから、下記事項の実現に向け、最大限尽力されるよう、強く申し入れます。




1.政府は、人事院勧告制度尊重の基本姿勢を明確にし、「基本方針2005」で公務員給与のあり方の見直しや削減方針などを一方的に決定しないこと。また、「基本方針2005」の中に秋に予定する「総人件費改革のための基本指針」策定の方針を盛り込まないこと。

2.「基本方針2005」に公務員賃金問題を盛り込むのであれば、当該関係者の意見表明の機会を保障し、労使関係制度の改革と合わせ公務員賃金のあり方、決定制度など基本的方向を確定するための「政労協議の場」を設置すること。

3.総人件費削減だけを自己目的化した国家公務員の定員の「純減目標」を設定しないこと。

4.「基本方針2005」の策定に当たっては、公務員連絡会と十分協議し、その意見を反映すること。

以上