2006年度公務労協情報 34 2006年3月20日
公務公共サービス労働組合協議会
 公務員労働組合連絡会

企業規模等官民比較方法見直し阻止で緊急中央行動−3/20
−給与局長交渉で誠意ある総裁回答を強く要請−

 公務員連絡会は、2006春季生活闘争の最重要課題である官民比較方法の見直し問題を巡って、3月14日に行われた書記長クラスと人事院給与局長との交渉でも物別れに終わったことから、23日に予定される人事院総裁との最終交渉で誠意ある回答を求め3.20緊急中央行動を実施した。
 午後1時から社会文化会館で開かれた緊急集会には、全国の仲間600人が参加。冒頭、主催者を代表して挨拶に立った丸山議長は、「官民比較方法の問題は人事院の代償機能の根幹に関わる問題だ。昨年の総裁見解が理由もなく反故にされるのであれば、信頼関係は成立しない。本日の局長交渉で物別れに終われば、23日の総裁との交渉で決着をつけなければならない。原則に関わる問題は譲れない」と、人事院の頑なな姿勢を強く批判するとともに、不退転の決意で闘いを進めるとの決意を表明した。また、本日昼に行われた3大臣との政労協議で、政府が「労働基本権を付与する公務員の範囲について」検討する場や政治が責任を持つ雇用調整本部の設置を検討することを約束した、と報告。
 つづいて、山本事務局長が基調報告に立ち、官民比較方法の見直し問題で再度給与局長交渉を実施し、23日の総裁との最終交渉に向けギリギリまで取り組みを進める、との方針を提起した。

 集会を終えた参加者は、午後2時から行われる人事院給与局長との交渉を支援する人事院前の行動に出発。人事院前では「企業規模の見直しを行うな」「小規模企業調査を実施するな」「公務員の給与水準を引き下げるな」とシュプレヒコールを繰り返した。
 この日行われた人事院給与局長との交渉経過は次の通り。

<人事院給与局長との交渉経過>
 公務員連絡会書記長クラス交渉委員は、14時から、関戸給与長と交渉を行った。14日の交渉では、人事院が企業規模100人未満の小規模企業の調査を実施することを譲らず、反対している公務員連絡会との論議が平行線となったことから、改めて実施したものである。
 冒頭、山本事務局長が「23日には総裁から最終的な回答をいただくことになっておりギリギリの努力をしたいと思うが、我々にも譲れない原則がある。前回、反対であることを申し上げた官民比較方法の見直しや小規模企業の調査について、人事院の考え方を改めて聞かせていただきたい」と迫ったのに対し、関戸局長は次の通り見解を示した。
(1) 先般申し上げた人事院の基本的な考え方に変わりはないが、本日、「官民給与の比較方法の在り方に関する研究会」の神代座長から、中間とりまとめが提出された。その中では、同種・同等の者同士を比較するという現行のラスパイレス比較方式を維持した上で、官民比較対象企業規模は引き続き検討することとし、それとは別に本年の民調では、調査対象企業規模を50人以上に拡大することが適当との考えが示されている。人事院としては、皆さんのご意見や研究会の中間取りまとめを受けて、本年の民調での調査対象企業規模をどうするかについて近々にも決断したいと考えている。
(2) 官民比較のあり方については、人事院としても、ラスパイレス方式による精密な比較を行うことは維持することが必要と考えている。民間給与の調査について仮に企業規模50人以上の調査を行ったとしても、比較方法については、勧告に向けて皆さんのご意見を聞きながら引き続き検討を続けて参りたい。
 以上のように、局長は前回と同様「官民比較方法のあり方については引き続き検討する。小規模企業の調査を行うことを近々に決断する」との考えを撤回しなかったことから、各構成組織の書記長からは、@昨年の総裁回答の時から、情勢にどういう変化があり、現行比較方式を見直す必要が出てきたのか、納得できるように説明して欲しいA勧告までは国民のコンセンサスが得られていたがその後どうして得られなくなったのか。コンセンサスの有無をどう判断しているのかB何十年にもわたって定着してきた官民比較方法を短期間の研究会で見直すというのは納得できないC政治の圧力で見直すというのは人事院勧告制度の否定ではないかD言われなき批判には毅然として対応するとの約束はどうなったのか、などと給与局長を厳しく追及した。
 これに対し局長は、「昨年の総裁の発言はコンセンサスが得られているという認識を前提としていたが、その後そのコンセンサスが得られているとは言い難い状況となったということであり、その理由としては、前回も申し上げたとおり、昨年秋の人勧実施の閣議決定の際、政府から比較方法を見直すよう要請があったことや国会で与野党を問わず厳しい批判がされていることがある」と、前回と全く同じ見解を繰り返すに止まった。
 このため公務員連絡会は、最後に「今日の議論もかみ合わないまま平行線をたどった。したがって、われわれがまったく納得できないまま、小規模企業調査を実施する結論を出すことはやめてもらいたい。今日示された人事院の考えがこのまま総裁回答になっていくということであれば、われわれとしては受け入れられないので、再考することを強く求める」と最後まで努力することを要求したのに対し、局長は「同種・同等の者同士の比較によって、公務員の適正な処遇を確保するためにはどうしたらいいのか、慎重に検討して参りたい」と述べるに止まり、本日の交渉も物別れに終わった。

 公務員連絡会は、本日の給与局長との交渉でも官民比較方法や小規模企業調査について物別れに終わったことを厳しく受け止め、23日の総裁との最終交渉までギリギリ誠意ある回答を求めて折衝等を重ねることとしている。そして、22日夕刻に公務員連絡会代表者会議を開いて、総裁交渉に臨む態度を決定することとしている。

人事院の「研究会」中間報告公表−本年民調で50人以上の小規模企業調査の実施を提言


 人事院の「官民給与の比較方法の在り方に関する研究会」(神代座長)は、20日午前、「論点整理及び当面の対応策」とする中間報告を人事院給与局長に提出し、公表した。
 中間報告では、@同種・同等の民間従業員との均衡を図るというラスパイレス比較の原則は維持すべきであるA比較対象企業規模のあり方を検討すべきであり、本年の勧告でどのような企業規模とすべきかは引き続き検討するB本年の民間給与実態調査は企業規模50人以上に拡大することが適当、などとしている。
 人事院はこの研究会中間報告を踏まえ、近々にも本年の民間実態調査の実施方針について結論を出し、23日の総裁交渉で公務員連絡会に回答することとしている。

比較給与研中間とりまとめ(pdf版167k)
比較給与研中間とりまとめセット(一太郎、パワーポイントファイルをlha圧縮40k)

以上