2010年度公務労協情報 29 2010年5月18日
公務公共サービス労働組合協議会
 国営関係部会

全印刷、全造幣が「賃金水準維持」の調停案を受諾

 今次全印刷局労働組合・全造幣労働組合の2010賃金引き上げ事案について、18日、15時より中央労働委員会において「調停委員会共同会議」が開催された。

1.「調停委員会共同会議」においての各側折衝の経過について
(1) 労働側は、@本年の民間賃上げ状況は、一部においてベースアップが行われていることを含め、ほとんどの企業で定期昇給が確保されている。また、企業によっては従業員の努力に報いるため、賃金の改善が行われている。各団体の賃上げ状況調査をみても、全て独立行政法人国立印刷局・独立行政法人造幣局の定期昇給率を上回って妥結しており、こうした民間の賃上げ状況を正確に反映すべき、A両独立行政法人は、第1期中期計画(2003年度〜2007年度)では、5年間で10数%という大幅な人員削減が行われる中で、国の政策に関わる重要な事業を確実に達成し、多大な収益を上げてきたところである。これに引き続く第2期中期計画においても、3年目に入り事業実績は順調に推移している。こうした両独立行政法人の順調な事業実績は、そこに働く組合員の功績に負うところが大きく、調停作業にあたっては、その努力に応えるべき、などを強く求めた。
(2) 使用者側は、民間賃金の動向は「現行賃金体系維持(定昇実施)」で妥結している企業が多く、ベアを実施している企業は殆どないこと、組合が主張する国家公務員との格差については、両者の職務内容、採用学歴構成、職位構成等の違いもあり、容易に賃金格差が存在するということはできず、また、昨年は引き下げとなった人事院勧告の状況も考慮しなくてはならないこと等から、本年は賃金改善に応じられる状況にはないと主張した。
(3) 調停委員会は、こうした労使の主張を十分検討するとともに、独立行政法人通則法に規定されている職員の給与の支給の基準を定める際に考慮すべきこととされている事項に関して総合的に勘案し、18日23時過ぎ、今年度の賃金引き上げについて、「両独立行政法人職員の基準内賃金について、平成22年4月1日現在の水準を維持すること」との調停案を提示した。
(4) この調停案に対し、公務労協国営関係部会及び全印刷・全造幣は委員長・書記長会議を開催し、今年度における民間賃金動向や国営関係部会におけるこれまでの賃金決定の経過など、今日段階における取り巻く状況などを総合的に判断し、調停案を受諾することとした。

2.国営関係部会の2010春季生活闘争における闘いについて
(1) 3月18日にJP労組が年間一時金を含め定期昇給確保で自主決着を図ったところである。
(2) そうした中で、国営関係部会企画調整会議は、全印刷、全造幣、林野労組として、JP労組の決着や連合民間組合における闘いの成果を踏まえ、2010新賃金の闘いを進めてきたところである。
(3) 今次、全印刷、全造幣における闘いは、国営関係部会での確認のもと、2008年・2009年の中労委会長の要請に基づき、自主交渉における決着を求めてきたものの解決が図れず、中央労働委員会に調停申請を行い闘いを進め、現行賃金水準維持の調停案の提示となった。
(4) こうした、国営関係部会の2010春季生活闘争の闘いは、厳しい経済状況が続く中、全印刷、全造幣においても、現行水準維持を確保したことは、「統一的闘い」の成果である。

3.今後は、林野労組の早期決着、公務労協公務員連絡会における人勧期の闘いなどが残されており、引き続き公務労働者の労働条件の改善、公務員労働者の労働基本権等の確立に向けた闘いを一体的に進めていくこととする。

以上