2012年度公務労協情報 47 2012年8月23日
公務公共サービス労働組合協議会
公務員労働組合連絡会

地方公務員の雇用と年金の接続に関して、地公部会が総務省に申入れ−8/22

植田公務員課長と各構成組織幹事
 公務員連絡会地公部会は22日、17時30分から、地方公務員の雇用と年金の接続に関して総務省に申入れを行った。
 地公部会側は、藤川地公部会事務局長をはじめ、各構成組織幹事が出席し、総務省側は、植田公務員課長、五嶋高齢対策室長らが対応した。

 冒頭、藤川事務局長は申入書(別紙)を手交し、以下の通りその趣旨を述べた。
(1) 国家公務員においては、3月23日、再任用を義務化する「国家公務員の雇用と年金の接続に関する基本方針」を決定し、現在、法案に向けて検討中と聞いている。
 地方公務員においては、現行の再任用に係る条例制定状況は、都道府県及び政令指定都市は100%だが、市・特別区は93.2%、町村は87.5%、一部事務組合等は58.8%である。再任用制度の実施自治体、つまり再任用者がいる自治体は、全体で20%にとどまっている。再任用職員数のうち常時勤務職員は21.5%、残りは短時間勤務職員である。このような地方自治体の再任用制度を考えると、2013年以降、公的年金の報酬比例部分の支給開始年齢引上げに伴い、無収入期間が生じることに対応した雇用と年金の確実な接続と生活できる給与を保障するには、段階的な定年延長の実現をはかることが相応しいと考えている。再任用条例さえ未整備の状況という実情を踏まえ、是非とも、定年延長の実現に向け努力を頂きたい。
(2) 地方公務員においては、2013年夏から2013年度末までに定年退職する職員がいる。それまでに条例整備を行うためには、今年中には法律整備が必要ではないか。また、国家公務員の雇用と年金の接続に関する基本方針では、再任用の義務化以外にも、早期退職の支援、60歳超職員の追加的増加への対応などの方策も示され、一部は具体化に向けて準備が進んでいる。一方、各地方自治体では、雇用と年金の確実な接続に向けて、国の方針が決まらなければ、検討は難しいということは理解しつつも、主体的な検討がほとんどされていないのが実情ではないか。
(3) 政治情勢が混迷している中で、公務員の雇用と年金の接続に関して具体化が進んでおらず、60歳以降の生活設計に関わる展望が描けないなどの不安の声があがっている。この課題は、組織のあり方、職員自らの働き方の転換も必要とされるものだ。職員が職務に精励し、質の高い公共サービスを実現するためにも、総務省としても早期に具体的な考え方を示し、われわれとの十分な交渉・協議のもとで制度設計を進めること、地方自治体への積極的な情報提供と、主体的な検討を促すよう努力をして頂きたい。
(4) 今後の検討日程はどうなっているのか。また、地方自治体へ総務省としての考え方をいつごろ提示する予定なのか。

 これに対し、植田公務員課長は、「申入れについては承った。国家公務員については、3月に政府方針が示され地方公務員についても現在検討しているところである。喫緊の課題であり、2013年の8月末に定年を迎える職員がいることも認識している。可及的速やかに対応していきたいと考えている。公務員連絡会の皆さんはもちろん、使用者側の自治体関係者とも十分に議論をして進めていきたい」と応えた。

 続いて、検討スケジュールについて、五嶋室長は「早いところで2013年8月末に定年の自治体もあることから、今年度中のできるだけ早い時期に、地方公務員法の改正案を国会に提出したいと考えている。地方に方針を示す時期については、近々のうちにも制度の概要案をお示ししていきたいと考えており、現在懸命に作業をすすめているところだ。(目途とする今月末の)公表時期に多少の前後はあったとしてもなるべく早く公表できるよう努力する」と回答した。

 最後に、藤川事務局長は、総務省の考え方が示された以降、引き続き十分な議論の場を持つことを要請し、交渉を終えた。


(別紙)総務省への申入書

2012年8月22日

総務大臣
 川 端 達 夫 様

公務員連絡会地方公務員部会
議 長  岡 ア  徹

地方公務員の雇用と年金の接続に関する申入れ


 貴職の地方公務員の賃金・労働条件の改善に向けたご努力に敬意を表します。
 2013年以降、公的年金の報酬比例部分の支給開始年齢引上げに伴い、現行定年制度のままでは、定年後公的年金が支給されず無収入となる期間が生じることから、雇用と年金の接続が官民共通の課題となっています。政府は3月23日、再任用の義務化という「国家公務員の雇用と年金の接続に関する基本方針について」を決定しました。 地方公務員の再任用制度の実施状況については、条例未制定の自治体が約25%、再任用制度の実施自治体は約20%という現状にあり、国家公務員とは実情が異なっています。この現状からしても、段階的な定年延長の実現をはかることが、地方公務員の雇用と年金の確実な接続と生活できる給与の確保につながると考えており、地方公務員の雇用と年金の接続に関する基本方針の検討にあたっては、下記の事項を十分踏まえるよう要請します。



1.段階的な定年延長を実現すること。また、生活できる給与を確保するよう総務省として十分な対応を行うこと。

2.地方公務員においては、2013年8月末に定年退職する職員がいることを踏まえ、早急に法整備を行う等、必要な措置を講ずること。

3.制度改正案の検討に対しては、公務員連絡会地方公務員部会との交渉・協議、合意に基づき対応すること。

以 上