2019年度公務労協情報 1 2018年10月26日
公務公共サービス労働組合協議会

第16回総会で「良質な公共サービスの実現と適正な賃金・労働条件と人員の確保をはかる」方針決定−10/26

主催者を代表してあいさつする岡島議長
 公務労協は、10月26日17時から、都内で第16回総会を開き、2019年度年間活動方針を決定するとともに、新役員体制を確立した。
 総会の冒頭、あいさつに立った岡島議長は「人事院勧告から2か月以上が経過するが、未だに取扱方針は決定されていない。一昨日召集された臨時国会の極めて厳しいスケジュールの中、給与法改正法案の早期成立に向け、全力をあげて取り組んでいく。定年の引上げについては、現在、政府で検討が行われている。早期に着実かつ確実に実施されるよう対政府・国会対策を行っていく。働き方改革関連法案の成立を受け、人事院は、法令である人事院規則で上限時間を定めると表明したが、各府省の裁量に基づく特例を設けるなど、長時間労働の是正につながらないことが危惧されるため、実効性の確保に向け、取組を進めていく。公共サービスをめぐっては、大規模災害が頻発する今、その果たすべき役割が高まっている。国の厳しい財政状況を踏まえると、今後公共サービス縮小のための歳出削減圧力が高まるおそれがあることを、公務・公共サービスに従事する労働組合の社会的責任として自覚しつつ、公共サービス基本法の理念に基づく活動を強化していく必要がある。本日決定する方針のもと、各構成組織の力を一つにし、取組を前進させていこう」と、取組への決意を表明した。
 続いて、激励に駆け付けた逢見連合会長代行は「今年は大規模災害が頻発する中、現地で復旧・復興に奮闘される方々に敬意を表するとともに、連合ボランティアやカンパにご協力いただいたことに感謝する。6月の第107回ILO総会において、10年ぶりに公務員の労働基本権にかかわる個別審査がなされ、まとめ・報告が総会で採択された。今後の政府対応を注視しつつ、日EUの経済連携協定批准にむけた議論の中で、未批准の中核的なILO条約についても政府の姿勢を質していく。来年の参院選では与党の勢力が大きいなか、野党勢力を拡大し、政策実現にむけた取組を強化しなければならない。連合は来年の結成30年の節目の年にむけ、プロジェクトやビジョンづくりの中で、組織・財政面のあり方の見直しや、地域に顔の見える連合として助け合い支え合い運動の基盤確立を進めている。課題は山積しているが、引き続き連合運動への結集をお願いしたい」と述べた。
 その後、吉澤事務局長が、@2018年度の取組経過と2019年度活動方針、A2018年度決算報告、B2019年度予算と分担金、運営要綱の一部改正を提起し、満場一致でこれらを採択した。
 2019年度の活動方針では、@公務公共サービスに従事する労働組合としての社会的責任と役割を果たすとともに、政府・公務員そして公共サービスに対する国民の信頼回復をはかることを基本的な立場として、少なくとも現在の公共サービスの質と量を維持するとともに、より良質な公共サービスの実現に向け、そのあり方を再構築する取組を強化する、A公共サービスの重要性と普遍性を社会的に喚起するとともに、それを支える適正な賃金・労働条件と人員の確保をはかる、Bわが国の危機的な財政状況を直視し、「新経済・財政再生計画」の動向等を注視した対応をはかる政府に対し、関係府省・人事院等との間における交渉・協議を最重視した対応をはかる、C諸課題に係る政治対策については、政党と労働組合との性格や目的の違いを踏まえつつ、交渉主体としての責任を果たす観点から、要求実現に向け広範な政党への対応に留意する一方、公共サービスへの影響を考慮しない歳出削減万能主義の政治勢力とは毅然として対立・対抗していく、としている。
 具体的取組みとして、@良い社会をつくる公共サービスキャンペーン、A公務員制度改革、労働基本権の確立の取組、B独立行政法人及び政府関連公益法人等の雇用・労働条件確保の取組、C自治体制度改革と地方創生、中央省庁再々編及び道州制・国の出先機関の見直し等に対する取組、D賃金・労働条件の改善等に関する取組、E男女共同参画社会の実現に向けた取組、等を展開することとしている。

 その後、総会は、2018年度決算監査報告を確認し、最後に、2019年度新役員(別紙1)を選出して終了した。

国家公務員関係部会、地方公務員部会、公務員連絡会もそれぞれ総会

 同日、国家公務員関係部会、地方公務員部会の総会がそれぞれ開かれたほか、交渉体としての公務員連絡会も総会を行い、年間活動方針等を決定し、新役員を選出した。


(別紙)
公務労協2019年度役員


2018年10月26日第16回総会



議   長      岡島真砂樹(日教組委員長)
副 議 長      川本  淳(自治労委員長)
           柴山 好憲(国公連合委員長)
           篠原  明(林野労組委員長)
事務局長       吉澤 伸夫(自治労)
副事務局長      加藤 達夫(日教組)
           森永  栄(国公連合)
会計監査       石川 博久(国公連合)
           須田 達哉(全水道)

運営委員       福島 嘉人(自治労書記長)
(☆は企画調整委員)  清水 秀行(日教組書記長)
         ☆ 荘司真佐人(国公連合書記長)
         ☆ 村上 彰一(全水道書記長)
           山尾  宏(日高教書記長)
           水田 勇司(林野労組書記長)
         ☆ 安部  正(全印刷書記長)
           唐田 雅伸(自治労連書記長)
           戸川 順司(全造幣書記長)
           石川 幸コ(JP労組書記長)〈オブ〉

以上