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内閣人事局人事政策統括官と交渉-10/6
公務公共サービス労働組合協議会 公務労協
2023年度 公務労協情報 No. 34

書記長クラス交渉委員が人勧の取扱いに関わり
内閣人事局人事政策統括官と交渉-10/6

 公務員連絡会は、10月6日16時00分から、本年の人事院勧告の取扱いに関する政府の検討状況を質すため、内閣人事局交渉を実施した。公務員連絡会は書記長クラス交渉委員が出席し、内閣人事局は窪田人事政策統括官らが対応した。
 冒頭、森永事務局長が「8月7日に人事院から本年の給与に関する報告・勧告、あわせて、職員の選択による勤務しない日(ゼロ割振り日)の追加に関わって、職員の勤務時間の改定に関する勧告が行われた。同日、公務員連絡会として、河野大臣に対して要求書を提出し、その後、約2ヵ月が経過するところ、20日から臨時国会の開会が予定されているが、本年の給与改定に関する取扱い等について、今日段階の検討状況を明らかにされたい」と求めたのに対し、窪田統括官は次の通り回答した。

○8月7日に提出された要求書について、本日までの検討状況を回答する。
○去る8月7日に人事院から国家公務員の給与についての勧告があったことを受け、同日、第1回の給与関係閣僚 会議が持ち回りで開催されたところ。
本年の給与改定の取扱いについては、人事院勧告制度を尊重するとの基本姿勢の下、国政全般の観点から検討を進めているところであり、早急に結論が得られるよう努力してまいりたい。
○また、勤務時間に関する勧告については、この勧告に沿って、必要な検討を進めているところである。
○超過勤務の縮減のため、各府省等は、「国家公務員の女性活躍とワークライフバランス推進のための取組指針」等に基づき、ルーティン業務の廃止・効率化・デジタル化、マネジメント改革のための取組等を進めている。今後とも、勤務時間などの基準を定めている人事院と連携して超過勤務の縮減に取り組んでまいりたい。
○また、要員の確保については、既存業務の見直しに積極的に取り組みながら、内閣の重要政策に適切に対応できる体制の構築を図っているところ。
○このような取組とあわせて、フレックスタイム制の活用などの柔軟な働き方を実現するための取組を引き続き進めてまいりたい。

 これに対し、森永事務局長は、「まずは、本年の給与改定等の取扱いについて、改めて何点か確認する」として、次の通り質した。
(1)再度確認するが、人事院勧告を尊重するという、これまでの政府の姿勢は何ら変わっていないということで良いか。また、「国政全般の観点」から検討を進め、「早急に結論」との回答であったが、本年の検討状況如何。
(2)非常勤職員の給与については、本年3月22日の人事管理運営協議会幹事会において、令和5年4月1日から、「常勤職員の給与改定に係る取扱いに準じて改定することを基本とする」とされたこと、及び本年4月の改正非常勤職員給与指針を踏まえ、「4月遡及」を徹底するよう各府省を指導すること。政府として、何らかのフォローアップは検討しているのか。
(3)職員の勤務時間の改定に関する勧告を踏まえた、具体の法案如何。

 これに対し、窪田統括官は次の通り回答した。
(1)国家公務員の給与改定に当たっては、国家公務員の給与を社会一般の情勢に適応させるとの原則の下、人事院勧告制度を尊重することが基本姿勢であり、この点に変わりはない。
 現在の経済情勢・雇用情勢などを踏まえて総合的に検討を行った上で、方針を決定してまいりたいと考えている。
(2)非常勤職員の処遇改善に係る取組として、給与については、人事院において、常勤職員との均衡をより一層確保することを目的として、本年4月に非常勤職員の給与に関する指針を改正し、給与法等の改正により常勤職員の給与が改定された場合には、非常勤職員の給与についても、常勤職員に準じて改定するよう努める旨を追加し、この指針に沿った適切な給与支給が行われるよう、各府省を指導していくものと承知している。
 内閣人事局としては、今回の勧告に基づく給与法等の改正が成立した場合には、人事院と連携しつつ、まずは、人事院の指針や人事管理運営協議会幹事会の申合せを踏まえた、「常勤職員の給与改定に係る取扱いに準じた取組」を求めてまいりたい。フォローアップについては、人事院とも相談しながら対応を検討してまいりたい。
(3)冒頭での発言の繰り返しになるが、勤務時間に関する勧告については、この勧告に沿って、必要な検討を進めているところである。

 続いて、森永事務局長は「公務員人事管理に関する報告」について政府の認識を次の通り質した。
(1)人事院は、公務員人事管理の在り方について聖域を設けることなく骨太かつ課題横断的な議論を行うとして、「人事行政諮問会議」を立ち上げ、1回目の会合が9月25日に開催されたところ。政府としての認識如何。
(2)長時間労働の是正に関わって、令和5年度における人事管理運営方針のなかで、「中長期的な勤務時間管理のシステム化」について検討を進めるとされていたが、現状如何。
(3)大臣へ要求書を提出した際に、大臣から、「霞ヶ関全体でテレワークというものをきちんと定着をさせていかなければいけない、しっかり目配りをしていきたい」と、また、「現場の実情をしっかりと把握をしながらこの働き方改革を進めていきたい」と述べられていた。
 公務員連絡会としても、職場の実情などを把握した上で情報共有を図らせていただきたいと考えているが、2022年10月に私どもが実施した「仕事と生活に関する調査」において、自分の職場について、毎週、テレワークを活用している職員がどの程度いるか尋ねると(国家公務員:回答数4,598人)、「活用している人の方が少ない」36.5%、「ほとんどの人が活用していない」41.3%となっている。
 また、フレックスタイム制の活用可否について尋ねると(国家公務員:回答数5,968人)、「活用できない」19.7%、「活用できるかどうかわからない」20.7%との回答結果であった。
 政府として、改めて、長時間労働の是正をはじめとして、働き方改革をどのように進めていこうとしているのか決意も含めて認識如何。
(4)現場では、人員不足のなかで増大する業務に対応しており、内閣人事局として、定員確保に向け具体的対応を図ることは当然のことながら、今の「定員合理化計画」を転換すべきではないか。
 また、「令和2年度から令和6年度までの定員合理化目標数について(内閣人事局長通知)」のなかで、「令和6年度までの各府省の定員管理の状況等を踏まえつつ、次期(令和7年度から5年間)の定員合理化目標数の算定方法について、必要に応じ見直しを行うものとする」とされているところ。今後、具体的な検討が進められると思うが、その際、公務員連絡会との事前の協議を強く求めておく。

 これに対して、窪田統括官は次の通り回答した。
(1)人事院の「令和5年公務員人事管理に関する報告」において示された、新たな時代を見据えて優秀な人材を公務に誘致する上で不可欠である、人材マネジメントのグランドデザインの構築が急務との問題意識を踏まえ、本年9月から、人事院において「人事行政諮問会議」が開催されており、内閣人事局はオブザーバとして出席している。
 公務を支える優秀な人材を継続的に確保するため、働き方改革や様々な人材確保策をはじめ時代に即した人事管理に常に見直していく必要があるという点は、内閣人事局としても同様の認識であり、必要に応じて協力をしてまいりたい。
(2)内閣人事局としては、デジタル庁や人事院と連携しながら、各府省の人事管理を効率化・高度化させるような人事管理システムの構築を目指した将来設計を描くこととしており、その中で中長期的な勤務時間管理のシステム化について、今後の整備の方向性を検討することとしている。
 具体的には、府省共通の勤務時間管理システムの整備を目指し、そのために必要な機能など検討していく。
(3)各府省においてテレワーク等の柔軟な働き方や業務見直し・効率化などの取組を進めており、国家公務員の働き方改革は着実に進んでいるものと認識している。
 内閣人事局が実施した「働き方改革職員アンケート」によると、働き方改革が進んだ実感があると回答した者の割合は、昨年度に比べ増加している。
 政府としては、「業務効率化・デジタル化の推進」や、「マネジメント改革」などの働き方改革をより一層推進し、引き続き、長時間労働の是正に取り組んでまいりたい。
(4)ご要望は承った。担当に伝えておく。

 最後に森永事務局長は「勧告の完全実施に向けた検討を進め、閣議決定前には、河野大臣から正式な回答を求める。また、今後の政治日程等先行きが不透明な状況も想定されるが、成立が遅れれば、地方公務員等の給与決定にも大きな影響を及ぼすことになるため、政府として、国会の審議日程を踏まえ、早期の法案成立に向け尽力することを強く求める」と述べ、本日の交渉を締めくくった。