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-公務労協は、今後、対策を強化していく-
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2022年度 公務労協情報 No. 26

人事院が民間退職給付等の調査結果と見解を公表-4/21
-公務労協は、今後、対策を強化していく-

 人事院は21日、民間の企業年金及び退職金の調査結果および見解を内閣総理大臣および財務大臣に提出し、公表した。これは、昨年7月に国家公務員の退職給付制度を所管している財務大臣および内閣総理大臣が人事院総裁に、民間企業における企業年金および退職金の実態調査の実施と調査結果に基づく見解の表明について要請したことを踏まえたもので、人事院は昨年10月~12月に民間の実態を調査していた。

 調査結果によると、退職給付水準の官民較差(企業年金(使用者拠出分)と退職一時金を合わせた退職給付総額での官民比較)は、民間24,055千円に対し公務24,070千円で、公務が15千円(0.06%)上回るというものとなった。また92.3%の企業が退職給付制度を有しており、そのうち47.9%の企業が企業年金制度を有していることが明らかとなった。

 人事院は、調査結果を踏まえて、「上記の比較結果に基づき、退職給付の取扱いについて検討を行うことが適切」といった見解を表明した。

 公表に先立ち、公務労協は人事院から説明を受けた。人事院の説明に対して、高柳副事務局長は次のとおり考えを質した。

1.調査結果の公表と見解の表明で人事院としての作業は終了したという理解で良いか。

2.前回調査と比べると、退職一時金が140万円程度増加し、企業年金部分が200万円程度減少しているが、この点について人事院の分析などはあるか。

3.見解について、前回は「退職給付水準について見直しを行うことが適切」とされている一方で、今回は「退職給付の取扱いについて検討を行うことが適切」とされている。この違いについて、今回は「退職給付の取扱いについては、政府の判断で行われたい」との意味と理解して良いか。

 これに対して、人事院は次のとおり回答した。

1.調査結果と見解を、内閣人事局と財務省に提出をしてきたところ。この結果に基づいて政府で検討を行っていただく。人事院としての作業は終了した。

2.調査では、個々の企業の従業員の退職給付額を積み上げてラスパイレス比較を行っているものであり、なぜ増減があったかという理由まで調査をしておらず、確固たることを申し上げることはできない。企業年金が減少している理由として、拠出自体が減っているのか、運用の結果なのか、退職一時金に振り替わっているのか、様々原因は考えられるが、調査の中では調べていない。一方、退職一時金が増加したことについては、早期退職優遇制度や希望退職制度の割増率が前回の調査よりも全体的に増えていることが、要因として考えられるのではないか。

3.前回は公務が3%程度上回っていた結果の中で、「見直しを行うことが適切」という見解であった。今回は官民比較の結果に鑑みてこのような表現になっている。「見直しまで求める」という表現にはなっておらず、最終的にどのように扱われるのか、引き下げる、引き下げないということを含めて、政府の方で判断をいただきたいと考えている。

 今後、政府において、調査結果の報告及び見解表明を踏まえて、国家公務員の退職給付について検討していくことになることから、公務労協は、内閣人事局と十分な交渉・協議を行うなど対策を強化していく。